個人事業主から法人成りしたら、産廃許可はどうなる?引き継ぎの注意点と手続きを解説

「事業が大きくなったので法人化したい」 「法人成りしても、個人で取った産廃許可はそのまま使えるよね?」
このように考えている経営者様は多いですが、実はここに大きな落とし穴があります。結論から言うと、産業廃棄物収集運搬業の許可は、個人から法人へ自動的に引き継ぐことはできません。
法人成りした後に個人の許可証のまま営業を続けると、「無許可営業」とみなされ、せっかく法人化したばかりの会社が重い罰則を受けるリスクがあります。本記事では、法人成りにおける許可の扱いと、スムーズな切り替え方法を専門家が解説します。


1. 許可の「引き継ぎ(名義変更)」は不可!「新規申請」が必要

産業廃棄物収集運搬業許可において、個人と法人は「全く別の主体」として扱われます。

  • 個人の許可: 「Aさん」という個人に対して与えられたもの
  • 法人の許可: 「株式会社〇〇」という組織に対して与えられるもの

そのため、個人事業主時代に取得した許可を、法人の名義に書き換える(承継する)制度は原則としてありません。法人として営業を始めるためには、改めて「新規」で許可を取り直す必要があります。


2. 法人成りで注意すべき「空白期間」のリスク

最も怖いのが、個人の廃業と法人の新規許可のタイミングがずれて、「どちらの許可も有効でない期間(空白期間)」ができてしまうことです。

  1. 個人事業を廃止する(個人の許可が失効)
  2. 法人の許可が降りるまで待つ(通常2ヶ月程度かかる)
  3. この間、ゴミを運ぶと「無許可営業」になる!

取引先(排出事業者)との契約も法人の名義に変更する必要があるため、この空白期間があると仕事が止まってしまい、信頼を失うことにもなりかねません。


3. スムーズに法人成りするための3ステップ

空白期間を作らず、スムーズに許可を移行するための理想的な流れは以下の通りです。

ステップ1:法人の設立と講習会の確認

まずは会社(株式会社や合同会社など)を設立します。この際、定款の事業目的に「産業廃棄物の収集運搬」が含まれていることが必須です。また、法人の役員が講習会を修了しているか確認します(個人の時の修了証が有効期間内であれば、そのまま使えるケースが多いです)。

ステップ2:法人の「新規許可」を申請する

法人が設立されたら、すぐに法人の名義で「新規申請」を行います。この際、個人の許可が残っていても並行して申請を進めることができます。

ステップ3:許可が降りてから個人の「廃止届」を出す

法人の許可証が手元に届き、契約関係の切り替えが終わった段階で、個人の許可の廃止届を提出します。これにより、1日も欠かさずに営業を続けることが可能になります。


4. 法人成り申請での「経理的基礎」の審査

個人事業主の時と大きく変わるのが「お金(財務状況)」の審査です。

  • 設立直後の法人の場合: 決算実績がないため、「開始貸借対照表」や「設立趣意書」などを提出して、事業を継続できる資産があるかを審査されます。
  • 資本金の額: 資本金が極端に少ない場合や、個人時代に税金の未納がある場合は、追加の書類を求められることがあります。

5. 法人成りは「許可の整理」のチャンス

法人成りのタイミングで、以下のような見直しを行うのも賢い選択です。

  • 品目の追加: 「以前は取っていなかったけど、最近扱うようになった品目」を、新規申請のついでに追加する。
  • 自治体の追加: 活動範囲を広げるために、隣接する県の許可も同時に取得する。

新規申請の手数料はかかりますが、会社としての信頼性を高め、ビジネスを拡大させるための先行投資と考えましょう。


法人成りの産廃許可申請、丸ごとお任せください

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この記事を書いた人

行政書士古川俊輔
行政書士古川俊輔
産業廃棄物許可専門の行政書士
埼玉県で地域密着対応
平成生まれの若さを活かしたフットワークの軽さが強み
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